こんにちは、わたるです。
今日はみなさんお馴染みの火山灰についてです。
(え?知ってるよね??)
日々の生活を脅かす鹿児島の主こと桜島様の怒り粉について見ていきますよ〜!!
「降灰袋」じゃなくて「克灰袋」だよ!
燃えるゴミに燃えないゴミ、缶びんペットボトルに危険物
これら一般的なゴミに加えて、鹿児島には火山灰の回収があります。
鹿児島市民、大隅の方には馴染みがあると思いますが、県外の方はもちろんのこと、市外の方でも「知らなかった!」っていう方が意外と多いです。
市内に住んでいれば、灰がいっぱいつまった黄色い袋が道路脇に積み上げられている光景は
よく目にしますよね。
【出典:http://alaunchmart3.blogspot.com/2014/06/blog-post.html】
この黄色の袋の名は「克灰袋」といいます。
「降灰袋」ではなく「克灰袋」です!
【出典:https://irorio.jp/nagasawamaki/20170615/405016/】
1991年に降灰袋から名前を変更したそうです。
「灰に打ち克つ!」という思いが込められているんだとか…
この克灰袋はまさに「鹿児島ならでは!」と思わせるアイテム
帰省した際、家族にプレゼントすると大喜びでした!
実は非売品で市役所や各支所で手に入れる事ができ、灰がたくさん降った時にはポストに投函されることもあるんです。克灰袋をモチーフにしたグッズもあるんですよ
↑克灰袋の缶バッチ
【出典:http://sakurajimashop.com/?pid=93145737】
か、可愛い。。。
火山灰は水を含むと粘土状になります。
粘土状になった火山灰は詰まりの原因になるので、側溝に流してはいけません
克灰袋にいれて宅地内降灰指定置場と言われる指定された「灰捨て場」に捨てましょう!
↑集積所の写真
(ちなみにこの宅地内降灰指定置場は鹿児島市内だけで6500箇所もあるんです)
出された克灰袋は市の依頼を受けた業者が回収し、(特に曜日は決まっておらず、巡回して順次回収する感じだそう)産業廃棄物処理場に運ばれ、最終的に埋め立てられます。
頼むぜロードスイーパー!
道路への降灰は白線を見えにくし、路肩に溜まっていた灰が風邪で巻き上げられれば、通行人は目を開けることもままなりません
灰が目に入るとめっちゃ痛いですよね、、コンタクトをしていればもっと痛い、、
僕はコンタクトなので灰が降った日は家を出るのが億劫になります。
ですから市民生活を守るには、道路の灰の除去も超重要!
道路の火山灰除去にはロードスイーパーと呼ばれる車両が出動します
【出典:https://kagoshima-machiaruki.com/category12/entry203.html】
ロードスイーパーの他に、灰の巻き上がりを抑える散水車や小型のロードスイーパーがあるそうです。鹿児島市内だけで約40台ものロードスイーパーが配備され、ドカ灰の時には町中を走り回ります。
宅地の降灰は克灰袋、道路はロードスイーパー
この2つのアイテムによって鹿児島は灰に埋もれ古代遺跡になることなく、快適に過ごせています
いや失礼。業者の方、家の周りを掃いてくださる住民の皆さん、ほんとにありがとうございます(泣)
火山灰って本当に困らせものなんです、、、
1.視界不良!
2.めっちゃ滑る!
3.洗濯物が干せない!
4.車が汚れる!
5.目が痛え!
6.髪がゴワゴワするでゴワス!
【出典:http://www.asahi.com/special/news/articles/SEB201308180042.html】
正直めっちゃうざい、、、
邪魔なだけならまだいいけど、人体に悪影響はないのでしょうか?
灰!おめーは一体何者なんだい!
火山灰はガラス、鉱石、火山岩から構成されるちっちゃな粒子です。
降った直後の灰は酸性の皮膜に覆われており、肺や目に刺激を与え、農作物の不作を引き起こすこともあります。
健康への影響は主に目と呼吸器系が考えられます。
目の主な症状は、異物感、痛み、かゆみ、充血、ネバネバした目やにや涙、眼球表面に傷、ひどい場合、角膜剥離や結膜炎を引き起こします。
呼吸器系の主な症状は、鼻水、鼻の炎症や息苦しさ、喉の炎症に乾いた咳、
一時的なぜんそくや気管支炎を引き起こすこともあるそうです
降灰時はマスクやゴーグルあるいはメガネを着用すること、
コンタクトレンズの着用、外出はなるべく控えることをお勧めします。
ネガティヴな印象の多い火山灰ですが、
灰などの堆積によってできたシラス台地は、水はけが良く、さつまいもなどの栽培に適していたり、塗料、洗顔、建材など様々な分野で活用されています。
市電の芝生の基盤や天文館のアーケードの舗道など、実は気づかぬところで有効利用されているんです。
さらに最近の研究では、細かく砕いた火山灰をコンクリート素材として用いることで、コンクリート製造過程に要する莫大なエネルギーを削減することができる、なんてこともわかってきています!
もし実用化できたら、今まで多くを埋め立てに使っていた火山灰が地球温暖化防止に一役買うことになるかも!
最近では「灰フェス!」という火山灰を逆転の発想で楽しむイベントが行われています。
灰を遊び倒してやろう!っていうポジティブな発想が素敵ですよね!
今年は8月に鹿児島中央駅のアミュ広場で行われていました。
鹿児島の厄介者「火山灰」をどうにか有効活用してやろうと様々な分野で、様々な取り組みが行われています。
降灰がないのが一番ですが、鹿児島に住むということは火山灰と共に暮らすということ。
健康、安全面に配慮しつつ、上手に付き合っていきたいですね!
+YOUTH編集部 わたる
【参考にした文献、サイト】
IVHHN (International Volcanic Health Hazard Network):
http://www.geocities.jp/ychojp/ivhhn/index_japanese.html
桜島・錦江湾ジオパーク推進協議会ウェブサイト:
http://www.sakurajima-kinkowan-geo.jp/conference/
Cities of the future may be built with locally available volcanic ash:
http://news.mit.edu/2018/cities-future-built-locally-available-volcanic-ash-0206
鹿児島市ウェブサイト:
http://www.city.kagoshima.lg.jp