鹿児島の若者の中には、未来に向かってウキウキできていない。将来に向けて何をしたらいいか分からない。そのようなネガティブな感情を抱く方もいるのではないでしょうか。
その原因にあるのは情報格差だと言われています。都会と地方では手に入れられる情報の媒体や機会が大きく異なり、地方では活動の選択肢が狭まられている可能性があります。
そこで今回はそんな地方の若者の悩みを解決するために、東京という大都市に拠点を置きながら地元である鹿児島に拠点を置くという1人の男に密着取材してきました!
その名もGMOペパボ株式会社社長である佐藤健太郎さんです!佐藤さんにIT企業の視点から鹿児島の未来について聞いていきましょう!
profile
佐藤健太郎(さとうけんたろう)さん
鹿児島県出身。大学在学中からオープン間もないサービス「ロリポップ!」の運営を手伝い、2003年に有限会社paperboy&co.の立ち上げに参画。その後「ロリポップ!」を国内最大級のレンタルサーバーに成長させ、2008年には上場準備責任者として上場を果たす。2009年より代表取締役社長としてGMOペパボを率いている。twitter:https://twitter.com/kentarow
今の鹿児島にはエンジニアの教育が必要
ただけい
はじめに、ITの視点から見て鹿児島がどういう立ち位置なのか教えてください。
佐藤さん
そうですね。まず基本として地方にはIT企業が少ない、もしくはITを扱っているけれど受託の会社ばかりな印象があります。
ただけい
そうなんですね。ITにおいてスタートアップの環境はどういう状況なんですか?
佐藤さん
ITにおいてスタートアップが創造しやすい環境というのはコミュニケーションのツールが存在することによって整ってきている状況だと思います。
佐藤さん
ただ、完全ではないですね。エンジニアの数が圧倒的に少ないので。だからこそ、そういう人たちの教育をしていく必要があるのが今のステータスかなと思います。
ただけい
スタートアップで鹿児島から入るとしても、東京など情報が多いところで経験を積みに地元を離れた方がいいんですか?
佐藤さん
今は昔より選択肢が増えたと思います。クライアントが全国規模の広告業などは東京に行った方が扱いやすいものもあるし、逆に地方に拠点ががあることを売りにしてプラスになるパターンもありますね。
地方のフィジカルを使って鹿児島を活性化
ただけい
鹿児島大学は都市部にあり地域との繋がりも強い特徴があります。学生が地方の中心にいることでどのように活性化していくと思いますか?
佐藤さん
今まではインターネットによって新しいものがパソコンやスマホの中、ブラウザやアプリの中にメインにありました。でも今はIT企業というカテゴリーが無くなってきて、いろんな産業の会社がテクノロジー化をしていっています。鹿児島で例を挙げると、さかなスタイルという団体の魚×テクノロジーみたいな攻め方ですね。
佐藤さん
そういう意味で地方のフィジカルを使うといいものができると思います。特性を出したり今までにない組み合わせを考えたりするのは地方だからこそできることですね。だから私たちは鹿児島で鹿大のみなさんといろいろやっていきたいですね。
(鹿児島の現状について熱弁する佐藤さん。時に、息子さんからの連絡の通知が手元のタブレットに鳴り響き苦笑いする場面もありました。(笑))
地場を利用したスタートアップのカギはSNS?
ただけい
地方と東京で圧倒的な情報格差がある中で地場を利用したスタートアップをしていくためには、どんな活動をしていけば良いですか?
佐藤さん
今はSNSで自分が知っている人と繋がれるようになっています。ですからツイッターやFacebookを利用して会いたい人に会って情報を得ることは大事だと思います。
ただけい
なるほど。では、情報格差は行動力や意思が弱いことが原因になっているんですか?
佐藤さん
行動力と意思を持っている人たちの掛け合わせで情報が集まる量は増えていくと思います。1人だと厳しいけど、5人10人と集まるとそれだけ知識が増えることになりますね。それで1人の経験値が上がればいいと思います。
佐藤さん
そのためにも私たちペパボのような東京でやっている人たちが情報を引き出してあげることが大事ですね。
(こちらはGMOペパボの鹿児島オフィスの様子です。綺麗でシンプルな内装でとても出入りしやすいオフィスでした!)
先導者を見つけて夢追い人になろう!
ただけい
どうやったら起業したいとか、一旗あげたいだとか、そういった夢を追いかける人を応援する環境を作れると思いますか?
佐藤さん
う~ん(悩)
今鹿児島ではそういう人に共感してくれる人が少ない気がしますね〜。
だから最初に飛び込んで行く人が道を可視化してあげて、こういうことをやっている人がいるっていうのが分かれば私もしてみたいという人が出てきます。そういう先導者的存在が必要ですね。私たちのような大人が若い人がしていることを面白いと背中を押してあげて人を集めていくことが大事だと思います。
佐藤さん
夢について話すと、夢っていうのは明日やりたいことのために今日やるべきことをやったかやらなかったかの積み重ねだと思います。それが広がって欲望や願望になって行き着く先が夢になっていると思いますね。
ただけい
夢を見つけるために何かをやりたくても最初の一歩を踏み出せなかったり、明確にやりたいことが分からない人たちも多くいる印象です。そういった若い人たちになにかアドバイスをください!
佐藤さん
やりたいことを小さくてもいいので書き出してみましょう。そうすることで今まで点であったやりたいことが繋がって線になってくると思います。やりたいことが 壮大じゃなくちゃいけないとか、人に共感されなくちゃいけないとかそういう固定概念を捨てていく必要がありますね。無理に人に言う必要もありません。
ただけい
ありがとうございます!とても貴重なお話でした。引き続き後半では佐藤さんの素顔についていろいろ聞かせていただきます。
前半戦は佐藤さんの思うIT業界の視点からの鹿児島について話してもらいました。取材はまだまだ続きます!後半は佐藤さん自身の素顔についていろいろ話を聞いていきましょう!!
GMOペパボのホームページはこちら
https://pepabo.com/
GMOペパボ鹿児島オフィス所在地
鹿児島市上荒田町3番1号 第2NTビル
+YOUTH編集部 ただけい